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2015年9月

2015年9月30日 (水)

中学入試について 桜美通信9月号より

 私立中入試は、学校で履修する内容をはるかに逸脱したレベルの問題が出題されるため、それなりの訓練をしていなければなかなか合格できないのが実情です。また、個人のレベルに合わせるのではなく、受験する学校に合わせて授業が行われるため、さまざまな弊害が生じるのも事実です。それは以下のようなことです。

・自分の現在の学力をはるかに超えた問題をやらされるため自信を失い、学習意欲にとってもっとも大切な、「やればできる」という有能感をなくしてしまう。

・塾にとって、「合格させること」は使命であり、どうしても、強制的にやらせる方向に、それも長時間拘束による学習に向かいがちになる。結果、「勉強はやらされるもの」、「嫌でもがまんして詰め込むもの」という先入観を育てることになる。

・塾によっては、合格第一主義の観点から、子供の人格を無視した暴言や過度の競争を煽るさまざまな方策がとられ、子供の健全な成長をそこなう恐れがある。

 以上のようなことがあげられます。
 そこで、私達はこのような弊害をなくした上での私立中受験のあり方をずっと模索して参りました。そして辿りついたのが次のような方策です。

・まず、ドリーム教室〔私立中受験を目的としない教室〕に入ってもらい、私立中入試の適性があるかどうか判断する。
 子供にはそれぞれ、その時点での発達段階に個人差があります。現段階では無理が生じると判断した場合は、子供さんのためにもその旨お知らせして無理に受験に取り組むことはいたしません。

・子供の日常生活を大切にする。
 小学期は、肉体的にも精神的にもまさに成長期。その成長を歪めるような無理なカリキュラムはいっさい行いません。従って夏期講座などの集中講座も、従来のような弁当持参での長時間授業はいっさい致しません。

・あくまで子供の心の成長を目標にした授業を行う。
 「自分の将来を切り拓くために学ぶ」という強い自立の心を大切に育てます。塾は「合格」という二文字にとらわれるあまり、ともすれば視野が狭くなり、肝心の子供の心や考える力を伸ばすことがおろそかになってきました。私達はあくまで、大切なのは子供の心や考える力であり、その結果として「合格」に繋がるという考えです。その方が結果として、はるかに伸びると考えています。

・自宅で計画して学習できる子に育てる。
 毎月のテスト対策をきちんと自宅で計画してできるように指導します。塾での授業時間が少ない分、これはとても大切なことです。

 そして、これができるようになった子供は驚くような成績の伸びを見せます。さらに、そのような子供は、将来、中学校に進みましても自らすすんで学習できますので何の心配もいりません。逆にいいますと、このようなことができなければ、私立中学受験の適性がないということになります。
 以上のような考えで、そのような塾の方針に賛同いただいた場合のみおあずかりするようにしています。半世紀前の受験の風景は、はっきりいってもう古いです。現在の日本で求められているのは創造性や柔らかい発想のできる頭脳であり、受験に一点集中した詰め込みからは決して育たない能力です。
 現在、六年生が二人受験に取り組んでいます。しかし、その風景はいたってのどかなものです。それでいて成績は優秀です。そうあるべきだし、また、そうであるからこその結果だと思います。     

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